俳句:人の世に
人の世に
不安打ち消す
魔法なし
ひとのよに
ふあんうちけす
まほうなし
by母
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
皆さま、こんにちは。こんばんは。
気が付くと、もう9月も後半。
朝晩は涼しくなり、秋の気配を感じるようになりました。
時間の流れがあまりにも早くて、驚いてしまいます。
今日の俳句を読んで、あぁ母は不安を抱えながら、
その解消方法についていろいろと考えていたのかな、
と感じました。
おそらく母にとっての支えは「信仰心」だったのでしょう。
世の中に万能の解決策はなくても、信心によって乗り越えていた
のではないかと想像します。
そこで改めて思いました。
なぜ人は不安を抱くのか?
不安は「見えない」から大きくなるのではないでしょうか。
お化け屋敷が怖いのも、暗くて中が見えないから。
明るく照らされていたら、恐怖はぐっと減るはずです。
つまり、不安を軽くするカギは「未知を既知に変えること」
なのだと思います。
そのためには、まず「自分が何に不安を感じているのか」を
はっきりさせること。
紙に書き出してみるとよいかもしれません。
そして「なぜそれが不安なのか」を一つずつ深掘りしていく。
そうすれば、漠然とした不安の正体が見えてきて、
どう向き合えばいいのかも分かってくるのだと思います。
こうして文章を書きながら、ふと気づいたのですが
母にとっての不安は、もっと切実なことだったのかもしれません。
母には、いつ起こるかわからない「発作」がありました。
気管がふさがって呼吸ができなくなるもので、
そばにいた私も冷静に対処しなければならない緊迫した場面が
何度もありました。
母の身体は痩せて肉も脂肪もほとんどなかったので、
叩き方にも細心の注意が必要でした。
掌を少し丸め、そこに空気を含ませるようなイメージで
背中を叩くと、振動で気管が開いていくのです。
幸いなことに、発作はいつも誰かがそばにいるときに起きました。
けれど母はきっと、もし一人のときに起きたらどうしよう、
と考えて不安を抱えていたのではないかと思います。
今となっては、母がどのようにそこを乗り越えていったのかを
知る術はありません。
それでも、多くの不安や悩みを抱えながらも、
この後に短歌で「心」について数多く詠んでいたことを思うと、
少しずつ解消していったのかもしれません。
不安を解消するには、まずその原因をはっきりさせること。
そして自分の力で対処できない場合は、受け入れて手放し、
天に委ねるしかないのだと思います。
「人事を尽くして天命を待つ」という諺があるように、
自分にできる限りのことをしたら、あとは天に任せる。
母もそうやって心の均衡を保っていたのかもしれません。
ということで、本日はこの辺で。
皆さまの不安も少しでも軽くなりますように。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。